大腸癌

大腸がんは大腸の粘膜から発生して、だんだん深くにある層を浸潤するように成長し、やがて大腸の外にまで至ります。
がんは成長途中で、血管やリンパ管の中を流れて、リンパ節や胃から離れた部分にある臓器に転移したり、周辺の臓器などに直接浸潤します。
そして、患者様の命を奪うまでにいたることがあります。
以上より、がんはできる限り早い段階で治療することが大切です。

大腸がんの進行具合(ステージ分類)は次の通りです。

大腸がんの進行具合

〈参考文献〉大腸がん取り扱い規約第9版 2018

大腸がんの症状

大腸がんが早期の段階では患者様が症状を自覚されることはほとんどなく、進行すると症状が出ることが多くなります。自覚する症状としては、血便(便に血が混じる)、下血(赤または赤黒い便が出る、便の表面に血液が付着する)、下痢、便秘、便が細い、便が残る、おなかが張る、腹痛、貧血、体重減少などがあります。
血便、下血や痔などでも起こりますが、痔だと思い込んでそのまま放置してしまうと、がんが進行して発見されることがあります。
がんが進行すると、上記のように慢性的な出血による貧血や、腸が狭くなることによる便秘や下痢、おなかが張るなどの症状が出ることがあります。さらに進行すると腸閉塞となり、便は出なくなり、腹痛、嘔吐などの症状が出ます。大腸がんの転移が、肺や肝臓の腫瘤として先に発見されることもあります。

大腸がんの原因とは

大腸がんの発生は諸説ありますが、アメリカの研究機関においては食生活(肉類)が関連しているとの報告もあります。
また、喫煙、飲酒により大腸がんの発生する危険性が高まるといわれています。また、家族の病歴との関わりもあるとされています。
特に家族性大腸腺腫症やリンチ症候群などの遺伝性疾患では、近親者に大腸がんの発生が多くみられます。

大腸がんの治療

大腸がんは、進行度を表すステージによって治療法が異なります。ステージに関しては以下の通りです。

大腸がんのフロー

〈参考文献〉大腸がん治療ガイドライン 2019

大腸がんの手術は、腸管とその周囲のリンパ節を切除する治療法になります。
手術方法は開腹手術と腹腔鏡を使った手術があります。場合によって、人工肛門を必要とする場合があります。

ステージⅣの患者様で手術ができないほど進行している場合、抗がん剤治療や放射線治療などが主に行われます。しかし、大腸がんによって腸閉塞となり、食事が取れなかったり、貧血がひどくなってしまっている場合にはがんを治す目的ではなく、症状を軽くするための姑息的な手術を行うことがあります。

大腸がんの術後は約2週間程度で退院となります。退院後に特別な食事制限はほとんどありません。