胆管炎・胆嚢炎

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胆のう結石(胆石)という石が主に胆のうで作られます。その胆石が時に痛みの原因になったり、胆嚢からの胆汁排泄を妨げ、胆嚢炎を引き起こしたりします。

胆石症の症状・診断

無症状のことも多いですが、一般的な症状としては、右の脇腹の激しい痛みが典型的で、これに右肩や背中の痛みを伴う場合もあります。また、鈍い痛みや重い感じなどの症状として自覚されます。
疝痛発作以外にも、吐き気や嘔吐などもしばしば伴います。炎症が加わる(胆嚢炎)と発熱もみられ、結石が総胆管に詰まると黄疸や肝障害も併発します。また、膵管を閉塞させた場合、膵炎を発症する場合もあります。

胆石の原因

胆石発作は、脂肪の多い食事を摂った後や、食べ過ぎた後の夜中に起きやすいという特徴があります。

胆石症の診断

血液検査や画像検査(超音波検査、CT、MRCPなど)で胆石の存在を診断します。
また胆嚢炎や胆管炎、それに伴う膵炎なども診断された場合、緊急の処置または手術が必要となる場合があります。

胆石症の治療

  1. 外科手術が根治手術として第一選択です。腹腔鏡下手術と開腹手術がありますが、当院では基本的に腹腔鏡手術での摘出が第一選択となります。
  2. 内視鏡的乳頭括約筋切開術
    胃カメラを十二指腸の乳頭部まで挿入し、乳頭を切開し、拡張した後に結石を除去する方法で、胆管結石の治療に利用されています。
  3. 胆汁酸溶解療法
    内服薬で徐々に胆石の成分を融解する方法です。ある種の石には有効ですが、石が溶解する割合は数%以下と、あまり有効な治療ではありません。
    また、石灰化など固まった結石には効果は望めません。しかも、中止すると再発するという問題があります。
  4. 体外衝撃波粉砕療法(ESWL)
    体外より衝撃波を石に当てることにより結石を粉砕し、結石を除去する方法で、一時脚光を浴びましたが、すぐに再発することや、結石が落下するときに膵炎や胆管炎や胆道閉塞などの重篤な合併症を起こすこともあり、そのために現在はほとんど行われておりません。

当院内科では2を主に担当いたします。1の手術に関しては外科と連携して、どちらを優先させるべきか、患者様の状態を考慮し、ガイドラインに基づき判断させていただいております。

内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)

ESTとは、内視鏡的乳頭切開術Endoscopic Sphincterotomyの略語で、内視鏡を十二指腸まで挿入し、胆管・膵管の出口にあたる乳頭部を切開します。乳頭とは、大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)のことで、十二指腸の中間あたり(胃の出口から約10cm)の粘膜部分に存在しています。この部分は、肝臓や膵臓から分泌される胆汁や膵液の出口になっており、ここから食事と混じり合い分解および吸収に働きます。
十二指腸乳頭の開口部は、胆管に比べ非常に狭いため、十二指腸乳頭の乳頭括約筋を内視鏡の電気メスで切開します。切開することにより、出口を広げて、胆石や胆汁の排泄をスムーズにします。それにより、鬱滞(うったい)していた胆汁をドレナージすることができ、胆管炎や膵炎などの症状が改善します。