腰椎椎間板ヘルニアに対する内視鏡手術(PED)

腰椎椎間板ヘルニアに対する手術は、一般にLove法と呼ばれる方法で行われます。2012年より内視鏡にてヘルニアを切除する PED(Percutaenous endoscopic disectomy)が保険適用となり、日本で徐々に行われるようになりました。笹生病院脊髄センターでも、2017年より内視鏡手術を導入しており、術前の検査にて安全に内視鏡を遂行できると判断される患者様には、内視鏡手術を提案しております。腰椎椎間板ヘルニアにて手術を考えており、内視鏡手術に関心がある患者様は、まずは外来にてご相談ください。

PEDの入院経過

午前中の手術の場合は前日、午後の手術の場合は当日午前に入院となります。 麻酔は、原則全身麻酔で行いますが、ご希望の場合は局所麻酔で行うこともあります。手術後3~6時間で飲水が可能となり、ふらつきが無ければ座位・歩行が可能となります。翌日朝に創部を確認し、希望があれば退院可能となります。最短1泊2日で退院可能となります。多くの患者様は、術後2~4日ごろに退院しています。抜糸は術後7日ごろになるため、外来にて抜糸を行います。

PEDの具体的な手術方法

麻酔

局所麻酔でも可能ですが、無痛とまではなりませんので、最近では全身麻酔で行うことが多いです。全身麻酔の場合、術中神経モニタリング(MEP)は必ず併用して、神経損傷のリスクを低減します。

切開範囲

真ん中から、ヘルニアがある側に9~12cm外側で、約1cm前後の皮膚切開を行います。手術終了時は、2針ほど縫合します。術後数日で創部が乾燥すれば、カットバンで保護します。

実際の内視鏡

ボールペンぐらいの太さです。これを1cmの皮膚切開部から、レントゲンをみながら椎間板の中に挿入します。

PED本体

ヘルニアの切除

内視鏡を椎間板の中に挿入し、椎間板の中からヘルニア(図では白く抜けた部位)を切除します。

PED模式図
PED画像模式図
内視鏡の画像。小さな鉗子でヘルニアを切除している。

PEDが可能な椎間板ヘルニア

内視鏡手術は、安全性が担保されて初めてその低侵襲性などの有用性が生じます。当院では、安全性を重視しますので、原則次の三点を満たす症例を内視鏡手術PEDの対象としております。「ヘルニアのサイズがあまり大きくない」、「上下方向への伸展が少ない」、「椎間板高が低下していない」。いずれかを満たさない場合は、内視鏡手術を希望されていても、治療の確実性が高い顕微鏡手術を勧めることがあります。